環境保全への取り組み
当社は2008年に「環境方針」を定め、環境保全を事業運営に当たっての重要課題と位置付けてきました。特に、近年喫緊の課題とされる気候変動対策は、社会的責任としても、国際的に選ばれる港・企業になるためにも不可欠の取り組みです。当社は、CNP(Carbon Neutral Port)の実現を究極的な目標に据えつつ、持続可能な取り組みを一歩一歩進めています。
環境方針
- 港湾運送事業及び関連事業(倉庫、通関等を含む)を行うに当たり、安全作業の遂行、大気汚染、海洋汚染の防止、省資源、省エネルギー、廃棄物の削減並びにリサイクルを推進する。
- 環境マネジメントを適切に行うための体制を整え、継続的改善と環境汚染の防止に努める。
- 環境関連法規制や付随する要求事項を遵守する。
- 本方針を達成するため、環境に与える影響を的確に捉え、環境目標を設定し、その進捗状況を監視するとともに、定期的に見直し実施する。
- 本方針を確実に履行するため従業員にこれを周知する。
- 本方針は、文書化し、社外から要求があれば開示する。
気候変動対策
CO2排出量削減目標
現行の経営計画(2023~2035年度)において、「全社合計で、2021年度比、原単位を年間1%以上削減する」ことを目標に掲げ、具体的なアクションプランを定めて年率1%を上回る削減を目指す計画を立てています。
これまでの対策
神戸国際コンテナターミナル(KICT)で通常稼働する26台のトランスファークレーンのうち18台を既にハイブリッド化しており、このうち2台は、水素燃料電池電源装置に換装可能な「ニア・ゼロ・エミッション」型です。また、大阪の南港物流センターでは、全てのフォークリフトを電動化しています。その他、倉庫・事務所照明のLED化、業務用車のハイブリッド化等、低・脱炭素型設備への代替を推進するとともに、作業の効率化によってエネルギー効率の向上に努めています。
こうした当社事業からのCO2排出量削減に加え、フェリーを利用した国内輸送を顧客に提案・提供することにより、事業活動を通じて社会のCO2排出量削減にも貢献しています。
今後の対策
上記のCO2排出量削減目標を達成するため、コンテナターミナルへの電動トランスファークレーンの導入、倉庫への太陽光発電の導入を計画しているほか、将来にわたって最新の低環境負荷型機器・燃料を導入していくため、技術革新の動向を注視しつつ実証実験にも取り組んでいきます。
海洋環境・生物多様性の保護
当社は、生物多様性の宝庫である海洋に面した、或いはそれに近い場所で作業を行っています。このため、たとえばコンテナ水洗い後の廃水を適切に処理した上で下水道に排出したり、化学品輸送コンテナ洗浄後の廃液は適切な管理・処理を行うといった、海洋環境を損なわないための対応を徹底しています。
認証
当社神戸事業部のコンテナターミナル事業は、環境保全を目的にした取り組みを行っている運輸事業者に対する公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団の認証制度である「グリーン経営認証」を取得しています。